AGA治療で後悔する理由は?後悔しないための対処法・心構えを解説

薄毛の改善のためにAGA治療を続けていたものの、後悔してしまった経験はないでしょうか。
なかには「治療を受けなければよかった」と感じ、治療を途中で断念してしまう方もいるでしょう。
本記事ではAGA治療で後悔してしまう理由や後悔しないための対処法・心構えを解説します。
AGA治療が残念な結果にならないよう、自分に合う治療方法やクリニックを選びましょう。
目次
AGA治療で後悔した理由
AGA治療で効果が出ずに後悔する原因
AGA治療で効果が出ずに後悔しないための方法
AGA治療で後悔しないためにおこなう準備
AGA治療で後悔したときの対処法
AGA治療で後悔しないための心構え
AGA治療で後悔しないためのクリニックの選び方
AGA治療で後悔しないためのやめどき
AGA治療に関するよくある質問
- AGA治療を続けることで必ず効果が得られますか?
- AGA治療の効果はどのくらいで実感できますか?
- AGA治療は保険が適用されるのでしょうか?
- AGAになりやすい人の特徴はありますか?
- AGA治療を途中でやめた場合はどうなりますか?
- AGAは完治できますか?
- AGA治療を後悔してしまう方の特徴はなんですか?
- AGA治療薬を安く購入する方法はありますか?
- AGAのクリニック選びを後悔しないためにはどうしたらいいですか?
- 自分がAGAかどうかわからない場合はどうしたらいいですか?
- AGA治療を受けても効果が出ない場合はどうしたらいいですか?
- AGA治療をやめてしまったのですが再開できるでしょうか?
- AGA治療は対面診療とオンライン診療のどちらがおすすめですか?
- FAGA治療で後悔する女性の特徴はなんですか?
- AGA治療のやめどきはありますか?
- AGA治療薬以外の治療方法はありますか?
- 初回のカウンセリング時に医師へ伝えるべき情報はありますか?
- AGA治療で起こりうる副作用にはどのようなものがありますか?
- AGA治療の開始が遅れるとどうなるのでしょうか?
- AGA治療におすすめのセルフケア方法はありますか?
- AGA治療が逆効果になることはありますか?
- AGAは自力で治せますか?
AGA治療で後悔しないためには事前のリサーチが大切
ミノキシジルタブレットの未承認医薬品等に関する注意事項
AGA治療で後悔した理由

AGA治療は薄毛を改善する効果が見込める手段のひとつです。しかし、治療を受けた男性のなかには、以下の理由で後悔する方がいます。
治療期間の割に治療効果が得られない
AGA治療は薄毛の改善が期待できる治療法ですが、万人に必ず効果が出るものではありません。
また、即効性がないため、人によっては6ヶ月〜1年以上の治療期間が必要なケースもあります。
長期間治療し続けたにも関わらず、期待した効果が得られなければ、後悔してしまうことがあるでしょう。
想定よりも治療費用がかかった
AGA治療は自由診療であるため、保険が適用されません。また、人によっては数ヶ月〜1年以上の治療期間がかかり、合計で数万〜数十万円以上の治療費用がかかります。
AGA治療を受ける前に費用のシミュレーションができていない場合「思ったより費用がかかってしまった」と後悔してしまうかもしれません。
治療の副作用に耐えられない
AGA治療を継続すると、副作用が出る場合があります。とくに用法・用量を誤ったり、特定の方が使用したりすると、健康被害が出て日常生活に支障が出ることもあります。
その結果、治療を苦痛に感じ、後悔してしまう方がいるでしょう。
クリニックの対応が悪い
AGA治療を継続していくにあたり、クリニックの対応が悪いと感じ、後悔してしまうケースがあります。
具体的な例としては、以下のとおりです。
・医師やスタッフの対応が冷たい:説明が専門用語ばかりでわかりにくく、こちらの要望を聞いてくれない
・フォロー体制が不足している:治療効果が得られなかった場合の治療方法の見直しや定期的なフォローがない
・強引な勧誘やプランの提案をしてくる:患者の頭皮の状態を踏まえず、高額な治療プランを勧めてくる
上記の要因がある場合、治療そのものにストレスを感じ、後悔するきっかけになります。
AGA治療で効果が出ずに後悔する原因

AGA治療を続けても効果が出ずに後悔してしまう場合、以下の原因が考えられます。当てはまるものがないか確認しましょう。
そもそも薄毛の原因がAGAではない
AGA治療は、薄毛の改善が期待できる治療法ですが、AGA以外の脱毛症には効果がありません。
たとえば以下の病気に該当する場合、AGA治療では薄毛が改善されないため、専門の医師に相談する必要があります。
粃糠(ひこう)性脱毛症(脂漏性脱毛症)
粃糠(ひこう)性脱毛症とは、頭全体に大量のフケが生じ、髪の毛が全体的に薄くなる疾患です。
過剰な皮脂によって頭皮に炎症が発生し、毛根がダメージを受けることで発症する場合があります。
とくに頭皮の皮脂分泌が多く、不潔になりやすい状態の方に多くみられ、薄毛や強いかゆみを伴うこともあります。
なかには耐えきれないレベルのかゆみのせいで頭を掻きむしってしまい、頭皮の状態が悪化する方もいるでしょう。
円形脱毛症
円形脱毛症とは、毛を作る毛包周囲に炎症が発生し、抜け毛が増える疾患です。
円形脱毛症を発症すると、頭部に脱毛箇所が1個出たり、円状に出たりすることもあります。
また、眉毛やまつ毛、髭などにも起きる可能性があります。症状がひどい場合、頭全体または全身の毛がすべて抜け落ちる場合もあるため、早期治療が必要です。
円形脱毛症は、主に以下の4つに分類可能です。
・単発性通常型:頭部ひとつだけ円形の脱毛が生じる
・多発性通常型:円形の脱毛が多発する
・全身・全頭型:脱毛が全頭・全身に及ぶ
・蛇行型:頭髪の生え際が帯状に脱毛する
円形脱毛症の症状は一生に一度だけのケースもあれば、数回にわたって再発することもあります。
正しい用法・用量を守れていない
AGA治療で内服薬や外用薬を使用する場合、正しい用法・用量が守れていないと、薄毛の改善効果が期待できません。
また、場合によっては副作用が起こり、健康を損なう可能性もあります。
自己判断で使用回数や用量を増やしてしまうと、重篤な健康被害が生じる可能性があります。
AGA治療薬を使用しても効果がみられない場合は、用法・用量に誤りがないかを確認してください。
効果が出る前にAGA治療をやめてしまった
AGA治療薬の有効性は、種類によって3〜6ヶ月使用後から認められているため、治療をすぐにやめてしまうと効果が期待できません。
もしAGA治療薬を使用後、3〜6ヶ月が経過していない場合は、そのまま使い続ける必要があります。
一方で、6ヶ月経過しても効果が見込めない場合は医師へ相談しましょう。
AGAが深く進行している
AGAが深く進行している場合、使用している薬だけでは薄毛の改善が期待できない可能性があります。
そのため、他のAGA治療薬と併用したり、他のAGA治療に切り替えたりする必要があります。
AGA治療薬を使用し、6ヶ月経過しているにも関わらず薄毛の改善がみられない場合は、専門の医師に相談しましょう。
偽造品のAGA治療薬を使用している
インターネットを利用して個人輸入品のAGA治療薬を入手すると、偽造品の可能性があります。
偽造品を服用すると、期待した効果が得られなかったり、最悪の場合は健康被害が出たりすることがあります。
また、国内で承認されていない薬の場合、医薬品副作用被害救済制度(医薬品を適正に使用したにも関わらず重大な健康被害が生じた場合に、その救済を図るため医療費や医療手当が給付される制度)が適用されません。
インターネットで個人輸入品を使用している場合は、速やかに服用を中止し、医療機関で処方されたAGA治療薬を使用しましょう。
生活習慣が乱れている
生活習慣が乱れていると、髪の毛に必要な栄養が行き届かなくなり、薄毛の改善が期待できません。
「生活習慣の乱れ」の例としては以下のとおりです。
・過度な飲酒・喫煙
・栄養バランスが偏った食生活
・頭皮ケア不足
生活習慣が乱れると、自律神経が整いにくくなり、ヘアサイクルにも悪影響が出る可能性があります。
また、毛穴に皮脂やフケが詰まり、薬の有効成分の浸透が妨げられることもあります。
その結果、AGA治療薬の効果が十分に発揮されなくなり、満足いく結果が得られなくなるでしょう。
AGA治療で効果が出ずに後悔しないための方法

AGA治療の効果を実感し、後悔しないためには以下の方法が有効です。ぜひ参考にしてみてください。
AGAのセルフチェックを実践する
AGA治療で効果を得るためには、自身がAGAであるかを確認し、いち早く治療を受けることが重要です。
治療を受けるべきか迷っている方は以下のセルフチェックを実践し、AGAの可能性を感じた場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
頭皮をチェック
前頭部の生え際が後退していたり、頭頂部やつむじ部分が薄くなっていたりすると、AGAの可能性があります。
そのため、前頭部や頭頂部を中心に頭皮の状態をチェックし「髪の分け目が広がっていないか」「ヘアラインが後退していないか」を確認してください。
また、頭皮に赤みが出ている場合もAGAのリスクが疑われるため、あわせて頭皮の色もチェックしておきましょう。頭皮をチェックする際は、手鏡を使用すると確認がしやすくなるため、おすすめです。
抜け毛の状況をチェック
一日の抜け毛の本数は一般的に50〜100本程度とされていますが、それ以上の抜け毛がある場合はAGAの可能性があります。
とくにお風呂場の排水溝や枕に抜け毛が極端に落ちている場合、AGAが進行しているかもしれません。
薄毛が気になる方は、とくに入浴時や就寝時の抜け毛の状況を細かくチェックしましょう。
親族に薄毛の方がいないかチェック
親族にAGAを発症している方がいる場合、自身も薄毛になる可能性が高いと考えられています。
とくに母方の祖父や、母方の祖父と曽祖父ともに薄毛になっている場合、高確率でAGAを発症するとされています。
薄毛かどうか不安に感じる方は、自身の家系でAGAを発症している方がいないかを確認しましょう。
適切な用法・用量を守る
AGA治療薬を使用する場合、用法・用量が正しくなければ、薄毛の改善効果が見込めません。
以下の内容を確認し、適切にAGA治療薬が使用できているかを確認しましょう。
AGA治療薬 | 用法・用量 |
---|---|
フィナステリド | 0.2mgを1日1回経口投与する。必要に応じて適宜増量できるが、1日1mgを上限とする。 |
デュタステリド | 通常0.1mgを1日1回経口投与する。必要に応じて0.5mgを1日1回経口投与する。 |
ミノキシジルタブレット | AGAの進行状況によって1日1回の服用、もしくは1日2回(朝・夜)服用する。 |
ミノキシジル外用薬 | 1日2回(朝・夜)、1回1mLを目安に脱毛している箇所に塗布する |
上記の用法・用量を守らず、規定の範囲を超えて使用しても、効果は上がりません。また、かえって副作用が起こる可能性も高くなるため、規定された使用方法を厳守しましょう。
根気強く使用し続ける
AGA治療薬には即効性がないため、数ヶ月間は使用し続けなければなりません。以下の表を確認し、最低限使用すべき期間を守りましょう。
AGA治療薬 | 最低限使用し続けるべき期間 |
---|---|
フィナステリド | 6ヶ月間 |
デュタステリド | 6ヶ月間 |
ミノキシジルタブレット | 6ヶ月間 |
ミノキシジル外用薬 | 3~6ヶ月間 |
正しい用法・用量を踏まえ、内服薬の場合は6ヶ月間、外用薬の場合は3~64ヶ月間使用し続けましょう。
AGA専門の医師に相談する
使用方法や頭皮環境、生活習慣などに問題がないにも関わらず薄毛の改善効果が得られない場合、AGA以外の脱毛症を発症している可能性があります。
この場合、現状使用しているAGA治療薬を使い続けても効果が得られません。そのため、必要に応じて適切な治療法を選び直したり、薬の種類を変更したりすることが大切です。
AGA治療薬を使用しても効果がみられない場合は、医療機関を受診し、専門の医師へ相談しましょう。
医療機関で処方されたAGA治療薬を使用する
インターネットで購入した個人輸入品のAGA治療薬には偽造品が含まれている可能性があります。偽造品を使用すると、期待した効果が得られないだけでなく、健康被害が出るリスクもあります。
また、国内未承認の治療薬の場合、添付文書が外国語で記載されているため、正しい用法・用量が理解できないケースもあるでしょう。
正しい用法・用量を踏まえ、薄毛の改善を目指すためにも、AGA治療をする際は医療機関で処方された治療薬を使用してください。
生活習慣を整えたうえでAGA治療薬を使用する
AGA治療薬の効果を得るためには、生活習慣を改善し、頭皮環境を整えることが重要です。
睡眠不足が続いている方は、しっかりと睡眠時間の確保に努めましょう。
また、栄養バランスに偏りのある食事を続けている場合は、発毛や髪の成長に必要なビタミンやミネラル、タンパク質などを摂取してください。
過剰な皮脂やフケ、かゆみなどが気になる場合は、頭皮環境が悪化している可能性があるため、自分に合うシャンプーを使用し、頭皮を清潔に保つ必要があります。
さらに、頭皮が乾燥している場合は、しっかりと保湿することも大切です。
必要に応じて医師に相談し、生活習慣に関するアドバイスをもらうのもおすすめです。
AGA治療で後悔しないためにおこなう準備

AGA治療は自由診療であり、継続的な治療が必要になるため、コストと時間がかかります。せっかく決断したAGA治療で後悔しないためにも、治療を受ける前に以下の準備を整えておきましょう。
AGA治療薬の種類と特徴を知る
AGA治療薬には、内服薬と外用薬の2種類があり、クリニックでは主に以下の4つが処方されています。
・フィナステリド
・デュタステリド
・ミノキシジルタブレット
・ミノキシジル外用薬
クリニックを受診する前に、上記の特徴を知っておくことで、医師の話がスムーズに理解しやすくなるでしょう。
それぞれの治療薬の特徴は以下のとおりです。
フィナステリドの特徴
フィナステリドは、毛母細胞の働きを抑制し、髪の毛の成長を妨げるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制する5α還元酵素を阻害する内服薬です。
とくに額の生え際や頭頂部に存在する5α還元酵素2型を阻害し、薄毛の進行を防ぐ効果が期待できます。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」における推奨度はA(男性型脱毛症にはフィナステリド内服をおこなうよう強く勧める)と記載されています。
24歳から50歳の男性型脱毛症患者414例を対象とした48週間のプラセボ対照二重盲検比較試験では、フィナステリド投与群(0.2mg/日及び1mg/日)はプラセボ群と比較して頭頂部の毛髪量において有意な改善を示しました。
投与前と比べ、0.2mg投与群で54.2%(71/131例)、1mg投与群で58.3%(77/132例)の改善率がみられました。
プラセボ群の改善率が5.9%(8/135例)であったことから、フィナステリドが頭頂部の薄毛の改善効果が期待できることがわかっています。
とはいえ、フィナステリドのみで薄毛の改善が期待できない場合、医師の判断のもとミノキシジルタブレットもしくはミノキシジル外用薬と併用し、発毛を促すこともありますが、未承認薬であることや副作用リスクを十分理解した上での使用が求められます。
デュタステリドの特徴
デュタステリドは、フィナステリドと同様にDHTの生成を抑える5α還元酵素を阻害する内服薬です。
5α還元酵素を阻害することで頭皮中のDHT濃度を低下させ、薄毛の進行を防ぐ効果が期待できます。
デュタステリドは2型の5α還元酵素に加え、側頭部と後頭部に存在する5α還元酵素1型を阻害するため、フィナステリドよりも広範囲の薄毛に対する改善効果が見込めます。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」における推奨度はA(男性型脱毛症にはデュタステリド内服をおこなうよう強く勧める)です。
20〜50歳の男性型脱毛症患者917例(日本人200例)を対象として、デュタステリド(0.02mg、0.1mg、0.5mg)、フィナステリド1mg、プラセボを1日1回投与し、24週間の経過を比較するプラセボ対照二重盲検比較試験によると、毛の数の増加や太さといった観点でも、デュタステリドの優位性が認められました。
頭頂部の直径2.54cm内における非軟毛(直径30μm以上)の数の変化は、デュタステリド0.1mgを投与した場合63本の増加、0.5mgを投与した場合は89.6本の増加が報告されました。
一方で、フィナステリド1mgを投与した場合は56.5本の増加、プラセボは4.9本の減少となっています。
髪の太さの場合も、同様に直径2.54cm円内における非軟毛の太さの合計はデュタステリド0.1mgの場合は3.9×10³ μm、0.5mgにおいて5.8×10³ μmの増加が認められました。
一方で、フィナステリド1mgの場合は4.0×10³ μmの増加、プラセボは0.9×10³ μmの減少でした。
20〜50歳のAGA患者120例を対象とした日本国内の長期投与試験では、デュタステリド0.5mgを1日1回、52週にわたって投与し続けました。
頭頂部分の直径2.54cm円内における非軟毛(直径30μm以上)の数は、26週時点では87.3本、52週時点では68.1本の増加が報告されています。
また、60μm以上の硬毛の数は26週時点では60.8本、52週時点では76.9本増加しています。
このことから、毛髪の増加数は52週時点では落ちてしまうものの、健康な硬毛の数がより増加することがわかりました。
とはいえ、デュタステリドのみで薄毛の改善が期待できない場合、医師の判断のもとミノキシジルタブレットもしくはミノキシジル外用薬と併用し、発毛を促すこともありますが、未承認薬であることや副作用リスクを十分理解した上での使用が求められます。
ミノキシジルタブレットの特徴
ミノキシジルタブレットは、ヘアサイクルを正常化する作用が期待できる内服薬です。服用すると毛細血管が拡張して頭皮の血流が良くなり、栄養供給が促され、毛根の活性化につながります。
ヘアサイクルとは、髪が生えてから抜け落ち、再び生えるまでの一連のサイクルです。ヘアサイクルは、以下の流れで繰り返されます。
・成長期:2〜6年間
・退行期:2〜3週間
・休止期:3〜4ヶ月
ミノキシジルタブレットに含まれるミノキシジルに期待される効果は、以下のとおりです。
休止期から初期成長期への移行促進作用 | 初期成長期から後期成長期への移行促進及び維持作用 | |
毛髪 | 新しい髪の毛の発毛を促進させる。 | 毛髪の成長を促進させる。 |
毛包(毛を産生する組織) | 休止期の毛包に作用し、活性化させる。 | 小さくなった毛包を大きく深く成長させる。 |

24〜59歳のAGAタイプⅢ頭頂部〜Vの男性30名を対象に経口ミノキシジル5mgを1日1回投与し、24週間治療した試験によると、総毛髪数が12周目で26本、24周目で35本が有意に増加したことが報告されています。
また、頭頂部の写真評価では、患者の43%が優れた改善を示し、前頭部でも有意な反応が示されました。
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」における推奨度はDであり、内服をおこなうべきではないとされています。また、厚生労働省の認可も下りていません。
しかし、国内未承認薬ではあるものの、医療機関から処方されたミノキシジルタブレットを服用することは違法ではありません。医師の判断によって適切に服用を続ければ薄毛の改善が期待できると考えられています。
ミノキシジルタブレットだけで薄毛の改善効果が期待できない場合、医師の判断のもと、フィナステリドもしくはデュタステリドと併用するケースがあります。
ミノキシジル外用薬の特徴
ミノキシジル外用薬は毛包を活性化させ、ヘアサイクルにおける休止期から成長期への移行を促進し、発毛を促す薬です。
ヘアサイクルは、以下の流れで繰り返されます。
・成長期:2〜6年間
・退行期:2〜3週間
・休止期:3〜4ヶ月
ミノキシジル外用薬に含まれるミノキシジルに期待される効果は、以下のとおりです。
休止期から初期成長期への移行促進作用 | 初期成長期から後期成長期への移行促進及び維持作用 | |
毛髪 | 新しい髪の毛の発毛を促進させる。 | 毛髪の成長を促進させる。 |
毛包(毛を産生する組織) | 休止期の毛包に作用し、活性化させる。 | 小さくなった毛包を大きく深く成長させる。 |
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、ミノキシジル外用薬に関するさまざまな臨床試験報告がされています。
924名の男性被験者を対象とし、2%ミノキシジル液を使った試験によると、2%ミノキシジル群とプラセボ群に分けて24週間観察した結果、2%ミノキシジル群はプラセボ群に比べて脱毛部の総毛髪数がベースラインより平均で20.90本(95%信頼区間9.07~32.74)有意に増加したことが報告されました。
393名の男性被験者を対象とし、2%及び5%ミノキシジル液、プラセボ群を比較した試験(観察期間48週まで)では、脱毛部1cm²内の非軟毛数のベースラインからの増加は、プラセボ群が平均3.9本、2%ミノキシジル群が平均12.7本、5%ミノキシジル群が平均18.6本でした。5%ミノキシジル群では、他の2群と比較すると有意に(対プラセボp<0.001、対2%p=0.025)増加したことが報告されています。
352名の男性被験者を対象とし、フォーム(泡)型5%ミノキシジルとプラセボ群を比較した試験(観察期間16週まで)では、脱毛部1cm²内の毛髪数のベースラインからの増加は、プラセボ群が平均4.7本だったのに対し、フォーム(泡)型5%ミノキシジルは平均20.9本であり、有意(p<0.0001)に増加したことが報告されています。
300名の男性被験者を対象とし、1%及び5%ミノキシジル液を比較した試験(観察期間24週まで)によると、脱毛部1cm²内の非軟毛数のベースラインからの増加は1%ミノキシジル群が平均21.2本、5%ミノキシジル群が平均26.4本であり、5%ミノキシジル使用群で有意(p=0.02)に増加したと報告されました。
なお、ガイドライン上の推奨度はA(ミノキシジル外用をおこなうよう強く勧める)と記載されています。
とはいえ、ミノキシジル外用薬だけで薄毛の改善効果が期待できない場合、医師の判断のもと、フィナステリドもしくはデュタステリドと併用するケースがあります。
治療費用をシミュレーションしておく
AGA治療を始めてみるものの、想定以上に費用がかかり後悔しないよう、治療前に月額・年間費用を頭に入れておくことをおすすめします。
内服薬・外用薬の目安となる月額・年間費用は以下のとおりです。
AGA治療薬 | 月額費用 | 年間費用 |
---|---|---|
フィナステリド | 3,000〜7,000円 | 約40,000〜60,000円 |
デュタステリド | 5,000〜10,000円 | 約60,000〜100,000円 |
ミノキシジルタブレット | 8,000〜15,000円 | 約100,000〜180,000円 |
ミノキシジル外用薬 | 5,000〜10,000円 | 約60,000〜120,000円 |
AGA治療を開始する前に、クリニックのカウンセリングを受けるタイミングで費用感を確認しておきましょう。
AGA治療薬の副作用を把握しておく
AGA治療薬を使用する前に、起こりうる副作用を把握しておくことで、治療期間中の不安が和らぎます。
副作用が生じた場合は、医師に相談してください。
フィナステリドの副作用
フィナステリドの副作用は以下のとおりです。
1〜5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
生殖器 | リビドー減退 | 勃起機能不全、射精障害、精液量減少 | 睾丸痛、血精液症、男性不妊症・精液の質低下(精子濃度減少、無精子症、精子運動性低下、精子形態異常など) |
肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | ||
その他 | 乳房圧痛、乳房肥大、抑うつ症状、めまい |
上記以外にも、重大な副作用として肝機能障害(頻度不明)が想定されています。
デュタステリドの副作用
デュタステリドの副作用は以下のとおりです。
1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症 | 発疹 | 蕁麻疹、アレルギー反応、瘙痒症、限局性むくみ、血管性むくみ | |
精神神経系 | 頭痛、抑うつ気分 | 浮動性めまい、味覚異常 | |
生殖系及び乳房障害 | 性機能不全(リビドー減退、勃起不全、射精障害) | 乳房障害(女性化乳房、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感) | 精巣痛、精巣腫脹 |
皮膚 | 脱毛症(主に体毛脱落)、多毛症 | ||
消化器 | 腹部不快感 | 腹痛、下痢 | |
その他 | 倦怠感、血中CK増加 |
上記以外にも、重大な副作用として黄疸や肝機能障害(いずれも頻度不明)が想定されています。
ミノキシジルタブレットの副作用
ミノキシジルタブレットの副作用は以下のとおりです。
・初期脱毛
・動悸・息切れ
・かゆみ
・湿疹
・むくみ
・多毛症
・肝機能障害
ミノキシジル外用薬の副作用
ミノキシジル外用薬の副作用は以下のとおりです。
関係部位 | 症状 |
---|---|
皮膚 | 頭皮の発疹・発赤(頭皮以外にあらわれることもある)、かゆみ、かぶれ、フケ、使用部位の熱感など |
精神神経系 | 頭痛、気が遠くなる、めまい |
循環器 | 胸の痛み、心拍が速くなる |
代謝系 | 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ |
AGA治療薬の禁忌を把握しておく
AGA治療薬は、誰でも使用できるわけではありません。以下に該当する方は絶対に使用しないでください。
フィナステリドの禁忌
フィナステリドの禁忌は以下のとおりです。
・フィナステリドの成分に対し過敏症の既往歴がある方
・妊婦
・妊娠している可能性のある女性
・授乳中の女性
上記に該当する方は、フィナステリドを服用できません。
デュタステリドの禁忌
デュタステリドの禁忌は以下のとおりです。
・デュタステリドの成分及び他の5α還元酵素阻害薬に対し過敏症の既往歴がある方
・女性
・小児など
・重度の肝機能障害のある患者
上記に該当する方は、デュタステリドを服用できません。
ミノキシジルタブレットの禁忌
ミノキシジルタブレットの禁忌は以下のとおりです。
・未成年の方
・高齢の方
・高血圧・低血圧の方 ※全員が禁忌ではなく、コントロール不良の場合は内服を推奨しません。
・心疾患のある方
・循環器系に持病のある方
・腎臓や肝臓に重度の異常がある方
・妊娠中・授乳中の方
上記に該当する方は、ミノキシジルタブレットを服用できません。
ミノキシジル外用薬の禁忌
ミノキシジル外用薬の禁忌は以下のとおりです。
・ミノキシジル外用薬またはミノキシジル外用薬の成分によってアレルギー症状を起こしたことがある方
・未成年者(20歳未満)
・壮年性脱毛症以外の脱毛症(円形脱毛症、甲状腺疾患による脱毛など)の方、原因のわからない脱毛症の方
・急激に脱毛したり、髪が斑状に抜けたりしている方
上記に該当する方は、ミノキシジル外用薬を使用できません。
AGA治療薬を特定の背景を有する患者に関する注意事項を把握しておく
AGA治療薬には、特定の背景を持つ患者に関する注意事項があります。使用前に把握しておきましょう。
フィナステリドの注意事項
フィナステリドの特定の背景を有する患者に関する注意事項は以下のとおりです。
特定の背景を有する患者に関する注意 | 概要 |
---|---|
うつ病、うつ状態またはその既往歴、自殺念慮もしくは自殺企図の既往歴を有する患者 | フィナステリドとの因果関係は明らかではないが、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されている。 |
肝機能障害のある患者 | フィナステリドは主に肝臓で代謝される。肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。 |
妊婦 | 妊婦または妊娠している可能性のある女性に投与してはいけない。 |
授乳婦 | フィナステリドが乳汁中に移行するかが不明のため、授乳婦を含む女性には投与してはいけない。 |
小児など | 小児などを対象とした臨床試験は実施していないため、子どもに投与してはいけない。 |
高齢者 | 前立腺肥大症患者を対象にした臨床試験(フィナステリド5mg)では、高齢者と非高齢者において副作用の発現割合に明らかな差は認められていないが、高齢者における有効性は確立していない。一般的に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること。 |
デュタステリドの注意事項
デュタステリドの特定の背景を有する患者に関する注意事項は以下のとおりです。
特定の背景を有する患者に関する注意 | 概要 |
---|---|
重度の肝機能障害がある患者 | デュタステリドは主に肝臓で代謝され、血中濃度が上昇するおそれがあるため、投与してはいけない。 |
肝機能障害のある患者(重度の肝機能障害のある患者を除く) | 肝機能障害のある患者に投与した場合の薬物動態は検討されていない。 |
妊婦 | ラット及びウサギにデュタステリドを経口投与した結果、雄胎児の外生殖器の雌性化がみられた。また、血中ジヒドロテストステロンが低下し、男子胎児の外生殖器の発達を阻害する可能性が示唆されたため、妊婦を含む女性には投与してはいけない。 |
授乳婦 | デュタステリドが乳汁中に移行するかが不明のため、授乳婦を含む女性には投与してはいけない。 |
小児など | 小児などを対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していないため、子どもに投与してはいけない。 |
CYP3A4阻害作用を有する薬剤(リトナビルなど)を服用している方 | CYP3A4阻害作用を有する薬剤を併用すると、デュタステリドの血中濃度が上昇し、代謝が阻害される可能性があるため、併用してはいけない。 |
ミノキシジルタブレットの注意事項
ミノキシジルタブレットには血管拡張作用があり、血圧の低下や心拍数の増加が生じるケースがあります。
血圧が高く、降圧剤を服用している方の場合、血圧を下げる作用が強く出てしまい、動悸やめまい、頭痛などの副作用が起こることもあります。使用前に医師へ相談し、併用してはいけない薬を確認しておきましょう。
ミノキシジルタブレットは、厚生労働省に認可された薬剤ではないため、添付文書が存在しません。
使用する前に、医師から服用方法や使用上の注意事項などの説明を聞き、正しく使えるように準備しておいてください。
ミノキシジル外用薬の注意事項
ミノキシジル外用薬の特定の背景を有する患者に関する注意事項は以下のとおりです。
特定の背景を有する患者に関する注意 | 概要 |
---|---|
今までに薬や化粧品などでアレルギー症状を起こしたことがある方 | たとえば、発赤や発疹、かぶれやかゆみなどを起こしたことがある方は副作用が起こる可能性がある。 |
高血圧の方、低血圧の方 | ミノキシジル外用薬が血圧に影響を及ぼす可能性がある。 |
心臓または腎臓に障害がある方 | ミノキシジル外用薬が心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性がある。 |
むくみがある方 | むくみを増強させる可能性がある。 |
家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症患者がいない方 | 壮年性脱毛症の発症には遺伝的要因が大きいと考えられている。 |
高齢者(65歳以上) | 一般的に高齢者では好ましくない症状が起こりやすい。 | 甲状腺機能障害(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)のある方 | 甲状腺疾患による脱毛の可能性がある。 |
AGA治療で後悔したときの対処法

AGA治療で後悔したときの対処法にはさまざまな方法があります。自身の治療の状況を踏まえ、以下の方法を選び、適切に対処しましょう。
治療の継続・中断を検討する
現在の治療方法で効果が得られず、後悔してしまった場合は医師に相談のうえ、治療計画の見直しが必要です。
薬の種類や用量、治療方法などを変更することで、効果が期待できる場合もあります。自己判断で中断したり、薬を変更したりせず、必ず専門の医師へ相談してください。
また、現在の治療方針や治療方法に不安や不満を感じる場合はセカンドオピニオンを検討し、別のクリニックの医師の意見を聞くのも有効です。
セカンドオピニオンを受ける場合は、現在の治療状況や治療経過を詳細に伝え、意見を仰ぎましょう。
治療の継続ではなく、治療自体を中断したい場合は、医師に相談のうえ、治療中断後のリスクを把握しておくことが大切です。
安易に中断すると元の薄毛の状態に戻ったり、症状が悪化したりする場合があるため、慎重に判断しなければなりません。
クリニックを変更する
「AGAの治療方針が合わない」「費用が高すぎる」「クリニックの対応が悪い」といった理由でクリニックを変更したい場合は、以下のポイントをチェックしておくと安心です。
チェック項目 | ポイント |
---|---|
適切な費用設定になっているか | 他院と比べて、薬代や診察料、検査費用やオプション費用などが適切かどうかを確認する。乗り換え割の有無もチェックしておく。 |
AGA専門の医師が在籍しているか | AGA治療に詳しい皮膚科医が診察・治療をおこなっているかを公式ホームページでチェックしておく。その医師の経歴や保有資格などもあわせて確認しておく。 |
治療内容が充実しているか | 内服薬や外用薬に加え、自毛植毛や注入治療(メソセラピー)などがあるかを確認しておく。 |
オンライン診療に対応しているか | 自宅から通えなかったとしても、オンライン診療に対応しているクリニックであれば治療が継続しやすくなるため、確認しておく。 |
口コミ・評判がいいか | スタッフの対応やクリニックの評判をGoogleマップやSNSなどで確認しておく。(あくまで参考程度にとどめておく) |
カウンセリングやアフターケアが充実しているか | 初診時のカウンセリングや治療後のフォロー体制が充実しているかを確認しておく。 |
返金保証制度があるか | 効果が得られなかった場合に利用できる返金保証制度があるかを確認しておく。また、適用条件もあわせてチェックしておく。 |
注意すべき点として、クリニックを変更するタイミングでいきなり治療を中断しないように心がけましょう。
AGA治療薬は継続することで効果を発揮するものであり、急に服用をやめると、元の薄毛の状態に戻る場合があるからです。
クリニックを変更する前に最低でも1ヶ月分の薬を確保し、治療期間が空白にならないようにしましょう。
別の治療法を検討する
AGA治療には、内服薬や外用薬以外にもさまざまな治療法があります。医師に相談のうえ、薄毛の進行状況や体質などを踏まえ、自分に合った治療法を探してみましょう。
メソセラピー
メソセラピーとは、頭皮に対して直接的に栄養成分や薬剤を注入し、髪の成長を促して薄毛の進行を防ぐ治療法です。
メソセラピーで使用される成分は以下のとおりです。
・ミノキシジル:血行を促進し、毛母細胞を活性化させ、髪の成長を促す
・フィナステリド:ジヒドロテストステロンの生成を抑え、薄毛の進行を遅らせる
・ヒアルロン酸:頭皮を保湿し、髪の健康を維持する
・ビタミン・ミネラル:髪の健康を維持する
・成長因子:毛母細胞の成長や髪の再生をサポートする
メソセラピーを継続すると、髪の密度や質感が改善され、3〜6ヶ月程度で新しい髪の毛の成長が期待できます。
とくにAGAの初期段階で治療を開始すると、効果があらわれやすくなると考えられています。
メソセラピーの施術を定期的に受けることで、薄毛の進行が抑えられ、健康な髪を維持しやすくなるでしょう。
なお、治療を検討する場合は、以下の副作用を把握しておくことが大切です。
・注射部位の痛み
・頭皮の腫れや赤み
・アレルギー反応
・頭痛やめまい
毛髪再生治療
毛髪再生治療は、幹細胞医療の先端技術を活用し、毛髪の自然な成長メカニズムに直接作用します。
また、毛包内の毛母細胞を活性化させ、本来の発毛の働きを取り戻すことを目的とした治療法です。
毛髪再生治療では、幹細胞培養上清液を活用し、休眠状態となった毛母細胞に新しい活力を与えます。
幹細胞上清液には、細胞間の情報伝達を担うサイトカインや、細胞の増殖を促進する成長因子(グロースファクター)が含まれています。
これらの成分が毛包内に作用することで期待できる効果は、以下のとおりです。
・髪質の改善(ハリ・コシの向上)
・毛髪における成長サイクルの正常化
・毛母細胞の活性化
・毛包内の血流改善
一方で、治療に伴うリスク・副作用としては、施術部位の軽度な腫れ・発赤、免疫反応による炎症が挙げられます。
植毛治療
植毛治療とは、髪の毛が残っている側頭部や後頭部から健康な毛包を採取し、薄毛が気になる部分に移植する治療法です。
植毛の種類には、人工毛植毛と自毛植毛の2種類があります。人工毛植毛は、自毛植毛よりも施術費用が安く、お好みの本数を好きな範囲に植毛できます。
一方で、植えられた髪は伸びることがなく、定期的なメンテナンスが必要になるのがデメリットです。
自毛植毛は、髪の質感が地毛となじむため、自然な見た目が取り戻せます。また、移植した髪は薄毛になりにくく、長期的な効果が得られる可能性があります。
一方で、他の薄毛治療法に比べて費用が高く、薄毛の進行状況によっては自毛植毛できないケースがあるのがデメリットです。
植毛治療は薄毛の原因がAGAであり、十分な量の健康な毛包がある方や、長期での費用の目処が立っている方に向いている治療法です。
AGA治療で後悔しないための心構え

AGA治療で後悔しないためには、治療前に知っておくべき心構えがあります。事前に以下の内容を把握しておきましょう。
AGA治療をしても完治はしない
AGA治療では薄毛の進行を遅らせたり、発毛を促したりすることはできますが、完治には至りません。
そのため、薄毛の症状と長く付き合っていくことが求められます。
AGA治療をする際は治療費用や治療にかかる時間、投薬による体への影響などを十分に理解し、長期的なスパンで取り組みましょう。
途中で治療をやめると元の状態に戻る
AGAが改善していない状態で治療をやめると、再び薄毛の状態が戻ってしまうリスクがあります。
そのため、内服薬であれば最低でも6ヶ月、外用薬であれば最低3~64ヶ月間は治療を続けましょう。
「治療費用が高すぎる」「なかなか効果が見込めない」といった個人的な理由で治療をやめてしまうと、後悔することもあります。
まずは医師に相談し、適切なアドバイスや処置を受けましょう。
初期脱毛が起こる場合がある
初期脱毛とは、AGA治療の初期段階で起こる脱毛です。
毛髪は、以下の周期を繰り返しています。
・成長期(2〜6年間):毛細胞が活発になり、毛が成長していく期間
・退行期(2〜3週間):成長が止まり、毛穴から毛が抜け落ちる準備をする期間
・休止期(3〜4ヶ月):新しい毛を生やすために、毛が抜け落ちる期間
AGA治療薬を使用し始めると、休止していた毛のサイクルを戻そうとするため、成長が止まっていた毛が抜け始めます。
しかし、初期脱毛はあくまで一時的な現象であり、時間が経てば少しずつ抜け毛が減少していくため、さほど心配する必要はありません。
AGA治療を始めて抜け毛が増え始めたとしても、焦らずに治療を続けていきましょう。
妊活と同時期にAGA治療できないことがある
AGA治療薬には男性機能に関する副作用が懸念されるため、妊活をしている方の場合、クリニックによっては処方されないこともあります。
妊活をしているなかでAGA治療を検討する場合は、夫婦で話し合うことをおすすめします。また、専門の医師に状況を説明し、相談しておきましょう。
早めに治療しなければ症状が悪化する場合がある
AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると、症状が悪化する場合があります。AGAの状態が悪化すると、薄毛の範囲が広がるため、治療にかかる時間や費用が増えます。
また、最悪の場合、完全に毛根が失われてしまい、植毛などの外科的治療が必要となることもあるでしょう。
以下の症状に当てはまる場合は、手遅れになる前に医療機関を受診することが大切です。
・抜け毛が増えてきた
・髪が以前より細くなった
・髪にハリやコシがなくなってきた
AGA治療だけでは物足りない場合がある
AGA治療をしても、生活習慣が乱れていると、髪の毛に必要な栄養が行き届かなくなり、薄毛の改善が期待できない場合があります。
そのため、AGA治療をする際は、以下のセルフケアを並行することをおすすめします。
栄養バランスに配慮された食事を心がける
髪の毛は食事で得られる栄養によって成長するため、栄養バランスの整った食事を心がけることは薄毛対策に有効です。
とくに以下の栄養素を含む食事を積極的に心がけましょう。
AGA治療時におすすめの栄養素 | 栄養素が摂取できる食材 |
---|---|
タンパク質 | 肉、魚、卵、大豆、チーズ、牛乳など |
ビタミン | 野菜、フルーツ、レバー、うなぎなど |
ミネラル | 納豆、牡蠣、小魚、ナッツ、海藻など |
一方で、脂質や糖質が多い食事は皮脂の分泌を促進し、毛穴を詰まらせる原因になります。そのため、インスタント食品や甘いジュース・お菓子などはなるべく控えることをおすすめします。
飲酒・喫煙を控える
お酒に含まれるアルコールは、アセトアルデヒドと呼ばれる物質に変化し、AGAの原因のひとつであるジヒドロテストステロンを増加させます。そのため、過度な飲酒は控えましょう。
また、喫煙によってニコチンが体内に入ると、血管が収縮し、栄養運搬が滞る原因になります。その結果、髪の毛に十分な栄養が行き渡らず、薄毛の悪化を招くこともあるため、過度な喫煙も控えてください。
頭皮ケアを心がける
頭皮環境が悪化すると髪の毛に栄養が運搬されにくくなり、薄毛が加速する可能性があるため、適切な頭皮ケアを継続することが大切です。
シャンプーをする際は髪をよく濡らし、手のひらで泡立てた状態で指の腹を使いながら優しく頭皮を洗いましょう。
コンディショナーを使用する際は、髪の中間から毛先に塗り、頭皮につけないように心がけてください。
また、健康的な髪の成長を促すためにも、頭皮マッサージを習慣化することをおすすめします。
マッサージをする際は、指の腹を使いながら、頭皮全体に円を描くよう優しく揉みましょう。
ストレスの発散を心がける
ストレスがたまると、自律神経やホルモンバランスが乱れてしまい、血行不良や皮脂の増加につながります。
血行不良や皮脂の増加が起こると、毛髪の成長に悪影響が出てしまい、薄毛のリスクが高まります。
そのため、ストレスをためないよう、没頭できる趣味の時間を確保するのがおすすめです。また、休日に家族や友人、恋人などと時間を共有し、ストレスを発散できる仕組みを作っておくこともおすすめします。
適度な運動習慣を心がける
適度な運動習慣を心がけると、毛細血管の血流が良くなり、栄養が毛根に行き渡ります。そのため、薄毛対策にも効果的です。
目安として、ジョギングやウォーキング、水泳などの有酸素運動を週3回程度おこなうように心がけましょう。
どうしても運動する時間が確保できない場合は、普段の生活から階段を利用し、運動する機会を増やしてみてください。
そもそも運動が苦手な方は、軽い体操やストレッチなどを実践しましょう。
睡眠環境を整える
睡眠時間が足りていなかったり、睡眠環境が悪かったりすると成長ホルモンの分泌が阻害され、AGAの進行が早まる可能性があります。
睡眠環境が乱れている場合は、毎日一定の時間に就寝・起床する習慣を整えましょう。
就寝前にスマートフォンやテレビを観るとブルーライトを浴びてしまい、睡眠の質が悪くなります。そのため、就寝1時間前になったらスマートフォンやテレビを観るのを控えてください。
また、寝室の温度として18〜22℃になるよう調整することが大切です。必要に応じて、エアコンや扇風機などを活用しましょう。
布団や枕といった寝具は、自分の体に合うものを選ぶと、より質の高い睡眠が確保しやすくなります。
髪の成長を支えるためにも、理想の睡眠環境を整えることが重要です。
AGA治療で後悔しないためのクリニックの選び方

AGA治療で後悔しないためには、自分に合ったクリニックを選ぶことが重要です。満足のいく治療効果を得るためにも、以下のポイントを踏まえたうえでクリニックを選びましょう。
自分に合った治療を提案してもらえるか
AGA治療を受ける際は、進行度や体質を踏まえ、適切な治療を提案してくれるクリニックを選びましょう。
上記を見極めるうえで確認すべきポイントは「初回のカウンセリングが丁寧であるか」です。
医師やスタッフが「親身に話を聞いてくれるか」「AGA治療に関して気になることを気軽に相談できる雰囲気があるか」といった点をチェックしましょう。
一方で、カウンセリングの段階で治療内容や費用の詳細な説明がなかったり、高額なプランを強引に勧めてきたりするクリニックは避けてください。
明確な費用提示がされているか
AGA治療は自由診療であり、クリニックによって費用体系が異なるため、月にかかるコストや初診料・再診料・薬代などがどれくらいかかるかを確認する必要があります。
そのため、クリニックの料金表が明確であり、複数のプランが比較検討しやすいかをチェックしてください。
一方で、価格設定が曖昧であり、高額なプランへの契約を急に提示してくるクリニックは選ばないようにしましょう。
AGA専門の医師が在籍しているか
AGA専門の医師が常駐しているクリニックの場合、医学的知見に基づいた診断・治療が受けられます。そのため、症状に応じた専門的なアドバイスや柔軟な処方が受けやすくなります。
一方で、AGA専門ではない医師や、治療実績の少ない医師の場合、専門的な治療が受けられない場合があるでしょう。
クリニックを受診する前に、医療機関の公式ホームページを確認し、医師のプロフィールや実績を確認しておくことをおすすめします。
とくに医師の経歴や資格などをチェックしておくことが大切です。
治療実績や症例数の開示があるか
AGA治療に対応しているクリニックとして「豊富な治療実績や症例数が開示されているか」は、信頼性を判断するためのポイントになります。
クリニックの公式ホームページを確認し、年間の症例数や累計の患者数、治療成功率などが開示されているかをチェックしましょう。
また、症例前と症例後を比較したビフォーアフター写真があると、治療のイメージがしやすくなるため、確認しておくことをおすすめします。
実績や症例数が多いクリニックの場合、多様な症状に柔軟に対応してくれる可能性があるため、判断軸のひとつとして知っておきましょう。
クリニックに通いやすいか
AGA治療は即効性がないため、数ヶ月にわたって治療を続ける必要があります。また、途中で治療をやめると治療前の状態に戻ってしまうため、通いやすいクリニックを選ぶことが大切です。
クリニックを選ぶにあたって「自宅から近いか」「駅から近いか」「オンライン診療に対応しているか」「予約が取りやすいか」といった観点でチェックしてみましょう。
また、事前にクリニックの診療時間や休診日、クリニックの混雑状況なども確認しておくと安心です。
一方で自宅から遠かったり、予約が取りにくかったりするクリニックの場合、通院するのが億劫になり、治療が継続しにくくなります。
通うのが面倒で治療をやめてしまわないよう、自分のライフスタイルを踏まえ、通院しやすいクリニックを選びましょう。
参考にできる口コミがあるか
実際にクリニックを受診した方の口コミやレビューのすべてを鵜呑みにするのは危険ですが、参考材料としては有効になる場合があります。
とくに以下のような視点で口コミを確認すると、客観的にクリニックを判断しやすくなります。
・スタッフの費用説明が明確でわかりやすかったか
・医師やスタッフの対応が丁寧だったか
・継続的に通院したいと思える環境だったか
・トラブル発生後の対応が適切だったか
一方で、以下のような口コミが多い場合、クリニックとしての信憑性に欠けるケースがあるかもしれません。
・医師やスタッフの説明がわかりにくかった
・こちらの要望を踏まえず高額なプランを提示してきた
・受付スタッフの態度が横柄だった
・アフターフォローが物足りなかった
あくまで判断材料のひとつとして、参考程度に確認しておきましょう。
AGA治療で後悔しないためのクリニックの選び方

AGA治療で後悔しないためには、適切なやめどきを知っておくことも重要です。以下の内容に当てはまる方は、医師に相談のうえ、治療を継続するか判断しましょう。
副作用がひどく治療継続が困難な場合
AGA治療で使用される内服薬や外用薬には副作用が想定されます。人によっては、性機能障害や勃起不全、頭皮の炎症などが起こる場合があります。
なかには日常生活に支障が出るほどの強い副作用が出ることもあるため、該当する方は医師に相談のうえ、治療の中止や変更を検討してください。
AGA治療を1年間続けても効果がない場合
AGA治療の効果は、4〜6ヶ月程度であらわれ始め、1年程度で顕著になると考えられています。
治療開始から1年経過しても薄毛の改善効果がみられない場合は、医師に相談のうえ、治療の中止や変更を検討してみましょう。
薄毛が気にならなくなった場合
AGA治療を継続していった結果、薄毛が気にならなくなった場合、治療をやめる、もしくは使用している薬剤を減らすことを検討してもいいかもしれません。
目安として、自分の外見の満足度が上がったり、鏡を見たときに自信が持てるようになったりした場合は、薄毛が気にならなくなったといえるでしょう。
また、社会生活において、薄毛であることが気にならない場合もやめどきのひとつです。医師に相談のうえ、判断しましょう。
AGA治療に関するよくある質問

AGA治療に関するよくある質問とその回答は以下のとおりです。これから薄毛の改善を目的としてAGA治療を検討している方は参考にしてみてください。
AGA治療を続けることで必ず効果が得られますか?
AGA治療の効果には個人差があるため、必ず全員に期待した効果が出るわけではありません。
また、AGAの進行度や個人の体質によっても、結果が変わります。とはいえ、AGAが進行する前に治療を開始できれば、効果が出やすくなります。
薄毛が気になる方は、一度医療機関でカウンセリングを受けましょう。
AGA治療の効果はどのくらいで実感できますか?
薬によって効果が実感できる期間が異なります。以下の表を参考に治療を継続しましょう。
AGA治療薬 | 最低限使用し続けるべき期間 |
---|---|
フィナステリド | 6ヶ月間 |
デュタステリド | 6ヶ月間 |
ミノキシジルタブレット | 6ヶ月間 |
ミノキシジル外用薬 | 3~6ヶ月間 |
AGA治療は保険が適用されるのでしょうか?
保険適用外です。基本的にAGA治療は自由診療となり、全額自己負担しなければなりません。
AGAになりやすい人の特徴はありますか?
母方の祖父や、母方の祖父と曽祖父ともに薄毛になっている場合、高い確率でAGAを発症する可能性があります
また、睡眠不足や運動不足、食生活の乱れや過度な喫煙・飲酒もAGAの原因になると考えられています。
AGA治療を途中でやめた場合はどうなりますか?
AGAは進行性の疾患であるため、途中で治療をやめると、抜け毛が増え始めるかもしれません。
最悪の場合、治療前の状態に戻ってしまうリスクがあるため、自己判断で治療をやめないようにしましょう。
AGAは完治できますか?
AGA治療では薄毛の進行を遅らせたり、発毛を促したりすることはできますが、完治できません。
そのため、薄毛の症状と長期的なスパンで向き合っていくことが求められます。
AGA治療をする際は、治療費用や治療にかかる時間、投薬による体への影響などを十分に理解したうえで取り組みましょう。
AGA治療を後悔してしまう方の特徴はなんですか?
以下に該当する方の場合、AGA治療で後悔してしまう可能性があります。
・適切に薬が使用できず効果が実感できない
・治療にかかる費用を知らなかった
・治療に伴う副作用を理解していなかった
・途中で治療をやめてしまった
・クリニック選びを失敗してしまった
・AGAの原因のひとつである生活習慣の乱れを改善しなかった
上記のケースに陥らないよう、AGA治療を受ける前にリサーチを徹底しておきましょう。
AGA治療薬を安く購入する方法はありますか?
以下の2つの方法を選択すると、AGA治療薬を安く購入できる場合があります。
・ジェネリック医薬品を購入する
・クリニックの定期購入プランを選ぶ
ジェネリック医薬品の場合、先発医薬品と同等の効果を持ちながら、安価に設定されています。
また、クリニックによっては、定期購入プランを提供されているケースがあります。
AGAのクリニック選びを後悔しないためにはどうしたらいいですか?
まずは、カウンセリングを受け、医師やスタッフの対応、説明の丁寧さや施設の雰囲気を確認してみましょう。
その際、治療費用やアフターフォローの体制なども確認しておくことをおすすめします。
また、ホームページで医師の経歴や実績を確認したり、口コミサイトで評判を参考にするのもおすすめです。
自分がAGAかどうかわからない場合はどうしたらいいですか?
以下の方法で自身の頭皮や抜け毛の状況をチェックしてみましょう。
AGAセルフチェック方法 | 概要 |
---|---|
頭皮をチェックする | 前頭部の生え際が後退していたり、頭頂部やつむじ部分が薄くなっていたりすると、AGAの可能性がある。 前頭部や頭頂部を中心に頭皮の状態をチェックし「髪の分け目が広がっていないか」「ヘアラインが後退していないか」を確認する。 また、頭皮に赤みが出ている場合もAGAのリスクが疑われるため、あわせて頭皮の色もチェックしておくことが必要。頭皮をチェックする際は、手鏡を使用すると確認がしやすくなる。 |
抜け毛の状況をチェックする | 一日の抜け毛の本数は一般的に50〜100程度とされているが、それ以上の抜け毛がある場合はAGAの可能性がある。 とくにお風呂場の排水溝や枕に抜け毛が極端に落ちている場合、AGAが進行しているケースがある。 |
親族に薄毛の方がいないかチェックする | 親族にAGAを発症している方がいる場合、自身も薄毛になる可能性が高いと考えられる。 とくに母方の祖父や、母方の祖父と曽祖父ともに薄毛になっている場合、高確率でAGAを発症するとされる。 |
自分で頭皮や抜け毛の状況がなかなかチェックできない場合は、専門のクリニックを受診し、医師に確認してもらってください。
AGA治療を受けても効果が出ない場合はどうしたらいいですか?
治療方法や薬の見直しが必要なケースがあります。まずは医師に相談してみましょう。
AGA治療をやめてしまったのですが再開できるでしょうか?
可能です。しかし、やめた期間や頭皮の状況によっては、元の状態に戻るまでに時間がかかる場合があります。
まずは医師に相談のうえ、再開するかを決めましょう。
AGA治療は対面診療とオンライン診療のどちらがおすすめですか?
AGA治療の対面診療とオンライン診療にはメリット・デメリットがあり、人によってどちらが向いているかは異なります。
以下の表を確認し、自身のライフスタイルや治療方針を踏まえ、自分に合う診療形式を選びましょう。
対面診療 | オンライン診療 | |
診察方法 | クリニックで医師の診察を受ける | 自宅にいながらスマートフォンやパソコンによる電話・ビデオ通話で医師の診察を受ける |
治療・検査方法 | 内服薬・外用薬・血液検査・外科的治療・医師の目視や触診・マイクロスコープ | 内服薬・外用薬・血液検査キット・遺伝子検査キット |
メリット | ・正確さや安心感がある ・医師の直接的な診察が受けられる ・定期的な受診によって治療経過を細かく確認できる | ・スマートフォンやパソコンがあればどこからでも受診できる ・処方薬が自宅に配送されるため、クリニックに出向く必要がない ・定期便による処方で継続治療が受けやすい |
デメリット | ・人目が気になる ・治療薬の処方を受けるたびに検査や通院が必要 ・通院に伴う手間や待ち時間、交通費が発生する | ・内服薬や外用薬による治療しか受けられない ・直接診療できないため、診察の範囲に限界がある ・医師とのコミュニケーションがとりにくいケースがある |
FAGA治療で後悔する女性の特徴はなんですか?
AGA治療で後悔する男性と同様に、以下のケースが考えられます。
・思ったより治療期間が長かった
. ・薄毛の改善効果が期待できなかった
. ・クリニック選びに失敗した
. ・個人輸入品を使用してしまった
. ・想定よりも治療費用が高額になった
.
FAGA治療を検討する女性も、治療前に治療費用や治療方法を学び、自分に合うクリニックを選ぶことが大切です。
AGA治療のやめどきはありますか?
以下を参考に、医師と相談しながら判断することをおすすめします。
AGA治療のやめどき | 概要 |
---|---|
副作用がひどく治療継続が困難な場合 | AGA治療で使用される内服薬や外用薬には副作用が想定され、人によっては、性機能障害や勃起不全、頭皮の炎症などが起こる場合がある。 なかには日常生活に支障が出るほどの強い副作用が出ることもあるため、該当する方は医師に相談のうえ、治療の中止や変更を検討すること。 |
AGA治療を1年間続けても効果がない場合 | AGA治療の効果は、4〜6ヶ月程度であらわれ始め、1年程度で顕著になると考えられている。 治療開始から1年経過しても薄毛の改善効果がみられない場合は、医師に相談のうえ、治療の中止や変更を検討してみること。 |
薄毛が気にならなくなった場合 | 目安として、自分の外見の満足度が上がったり、鏡を見たときに自信が持てるようになったりした場合は、薄毛が気にならなくなったといえる。 また、社会生活において、薄毛であることが気にならない場合もやめどきのひとつ。 |
AGA治療薬以外の治療方法はありますか?
クリニックによっては、以下の治療方法が受けられる場合があります。
AGA治療薬以外の治療方法 | 概要 |
---|---|
メソセラピー | メソセラピーとは頭皮に対して直接的に栄養成分や薬剤を注入し、髪の成長を促して薄毛の進行を防ぐ治療法。 メソセラピーを継続すると、髪の密度や質感が改善され、3〜6ヶ月程度で新しい髪の毛の成長が期待できる。 とくにAGAの初期段階で治療を開始すると、効果があらわれやすくなると考えられている。 |
毛髪再生治療 | 毛髪再生治療とは、幹細胞医療の先端技術を活用し、毛髪の自然な成長メカニズムに直接作用する治療法。 毛包内の毛母細胞を活性化させ、本来の発毛の働きを取り戻すことを目的としている。 毛髪再生治療では、幹細胞培養上清液を活用し、休眠状態となった毛母細胞に新しい活力を与える効果が期待できる。 |
植毛治療 | 植毛治療とは、髪の毛が残っている側頭部や後頭部から健康な毛包を採取し、薄毛が気になる部分に移植する治療法。 植毛の種類には、人工毛植毛と自毛植毛の2種類がある。 植毛治療は薄毛の原因がAGAであり、十分な量の健康な毛包がある方や、長期での費用の目処が立っている方に向いている。 |
初回のカウンセリング時に医師へ伝えるべき情報はありますか?
カウンセリング時には、医師へ以下の情報を伝えましょう。
・薄毛が気になり始めた時期
・普段の生活習慣
・既往歴
・服用歴
・現在の健康状態
・過去に市販薬を使用した経験
・他のクリニックを受診した経験
上記の情報が共有できると、診察がスムーズに進みます。可能な限り、情報を精査しておきましょう。
AGA治療で起こりうる副作用にはどのようなものがありますか?
AGA治療薬の主な副作用としては以下が挙げられます。
・勃起不全
・性欲減退
・精液量の減少
・動悸・息切れ
・むくみ
・頭皮のかゆみ・炎症
・めまい
・立ちくらみ
・低血圧
・体毛の増加
・初期脱毛
・肝機能障害
副作用はAGA治療薬によって異なるため、詳細は医師へ確認しておきましょう。
AGA治療の開始が遅れるとどうなるのでしょうか?
AGAは進行性の脱毛症であり、放置すると症状が悪化し、治療の効果が得られにくくなります。
また、AGAの進行状況が進むと複数の薬を組み合わせたり、外科的な治療法を選ぶ必要が発生したりして費用がかかるケースがあります。
一方で、AGAの初期段階に治療がスタートできると効果が得られやすくなるため、薄毛が気になる方は、なるべく早く医療機関を受診しておきましょう。
AGA治療におすすめのセルフケア方法はありますか?
AGA治療に加え、以下のセルフケアを継続することをおすすめします。
おすすめのセルフケア方法 | 概要 |
---|---|
栄養バランスに配慮された食事を徹底する | 髪の毛は食事で得られる栄養によって成長するため、栄養バランスの整った食事を心がけることは薄毛対策に有効。 以下の栄養素を含む食材を積極的に食べるのがおすすめ。 【タンパク質】 肉、魚、卵、大豆、チーズ、牛乳など 【ビタミン】 野菜、フルーツ、レバー、うなぎなど 【ミネラル】 納豆、牡蠣、小魚、ナッツ、海藻など |
飲酒・喫煙を控える | お酒に含まれるアルコールは、アセトアルデヒドと呼ばれる物質に変化し、AGAの原因のひとつであるジヒドロテストステロンを増加させる。そのため、過度な飲酒は控える必要がある。 また、喫煙によってニコチンが体内に入ると、血管が収縮し、栄養運搬が滞る原因になる。その結果、髪の毛に十分な栄養が行き渡らず、薄毛の悪化を招くこともあるため、過度な喫煙も控えること。 |
頭皮ケアを心がける | 頭皮環境が悪化すると髪の毛に栄養が運搬されにくくなり、薄毛が加速する可能性があるため、適切な頭皮ケアを継続することが大切。 シャンプーをする際は髪をよく濡らし、手のひらで泡立てた状態で指の腹を使いながら優しく頭皮を洗う。 コンディショナーを使用する際は、髪の中間から毛先に塗り、頭皮につけないように心がけること。 また、健康的な髪の成長を促すためにも、頭皮マッサージを習慣化するのがおすすめ。 マッサージをする際は、指の腹を使いながら、頭皮全体に円を描くよう優しく揉むこと。 |
ストレスの発散を心がける | ストレスがたまると、自律神経やホルモンバランスが乱れてしまい、血行不良や皮脂の増加につながる。 血行不良や皮脂の増加が起こると、毛髪の成長に悪影響が出てしまい、薄毛のリスクが高まる。 そのため、ストレスをためないよう、没頭できる趣味の時間を確保するのがおすすめ。また、休日に家族や友人、恋人などと時間を共有し、ストレスを発散できる仕組みを作っておくことも必要。 |
適度な運動習慣を心がける | 適度な運動習慣を心がけると、毛細血管の血流が良くなり、栄養が毛根に行き渡るため、薄毛対策にも効果的。 目安として、ジョギングやウォーキング、水泳などの有酸素運動を週3回程度おこなうように心がけるのがおすすめ。 どうしても運動する時間が確保できない場合は、普段の生活から階段を利用し、運動する機会を増やしてみること。 そもそも運動が苦手な方は、軽い体操やストレッチなどがおすすめ。 |
睡眠環境を整える | 睡眠時間が足りていなかったり、睡眠環境が悪かったりすると成長ホルモンの分泌が阻害され、AGAの進行が早まる可能性がある。 睡眠環境が乱れている場合は、毎日一定の時間に就寝・起床する習慣を整えることが大切。 就寝前にスマートフォンやテレビを観るとブルーライトを浴びてしまい、睡眠の質が悪くなるため、就寝1時間前になったらスマートフォンやテレビを観るのを控えること。 また、寝室の温度として18〜22℃になるよう調整することが大切。必要に応じて、エアコンや扇風機などを活用すること。 布団や枕といった寝具は、自分の体に合うものを選ぶと、より質の高い睡眠が確保しやすくなる。 |
AGA治療が逆効果になることはありますか?
AGA治療が逆効果になることは基本的にありませんが、治療を開始したあと一時的に初期脱毛が起こる場合があります。
これは、ヘアサイクルが正常化する過程で起こる現象であり、一時的に抜け毛が増えるものです。
一定期間が経過すると治まるため、心配する必要はありません。
AGAは自力で治せますか?
AGAは進行性の疾患であり、自力で治すことは極めて難しいとされています。
自然療法や生活習慣の改善だけでは、AGAの進行を遅らせる効果はあっても、根本的な治療にはならないからです。
薄毛に悩む方は医師の診断のもと、適切な治療薬の処方や治療計画を立て、AGAの進行を抑制し、改善を図りましょう。
AGA治療で後悔しないためには事前のリサーチが大切

AGA治療を受ける前に、治療費用や副作用、薬の効果や用法・用量などを理解しておかなければ、後悔してしまう場合があります。
想定していたより費用がかかったり、正しく薬が使用できずに効果が出なかったりするからです。また、予想よりも副作用が強く出てしまい、治療を断念するケースもあります。
なかには、クリニックと相性が合わず、治療を後悔するケースもあるでしょう。
AGA治療で後悔しないためには、治療法の種類や薬の効果・副作用などを正しく把握し、治療費用のシミュレーションをしておくことが大切です。
また、以下の基準でクリニックを選び、自分に合う治療法を続けることも重要です。
チェック項目 | ポイント |
---|---|
適切な費用設定になっているか | 他院と比べて、薬代や診察料、検査費用やオプション費用などが適切かどうかを確認する。乗り換え割の有無もチェックしておく。 |
AGA専門の医師が在籍しているか | AGA専門の医師が診察・治療をおこなっているかを公式ホームページでチェックしておく。その医師の経歴や保有資格などもあわせて確認しておく。 |
治療内容が充実しているか | 内服薬や外用薬に加え、自毛植毛や注入治療(メソセラピー)などがあるかを確認しておく。 |
オンライン診療に対応しているか | 自宅から通えなかったとしても、オンライン診療に対応しているクリニックであれば治療が継続しやすくなるため、確認しておく。 |
口コミ・評判がいいか | スタッフの対応やクリニックの評判をGoogleマップやSNSなどで確認しておく。(あくまで参考程度にとどめておく) |
カウンセリングやアフターケアが充実しているか | 初診時のカウンセリングや治療後のフォロー体制が充実しているかを確認しておく。 |
返金保証制度があるか | 効果が得られなかった場合に利用できる返金保証制度があるかを確認しておく。また、適用条件もあわせてチェックしておく。 |
AGA治療で後悔しないためにも、治療を受ける前に入念なリサーチをしておきましょう。
ミノキシジルタブレットの未承認医薬品等に関する注意事項

ミノキシジルタブレットにおける未承認医薬品等に関する注意事項は以下のとおりです。
未承認医薬品等
本治療で使用されるミノキシジルタブレットは、国内で医薬品医療機器等法の承認を得ていない未承認の薬です。
入手経路等
この治療で使用される医薬品は、薬機法に基づき医師の判断により個人輸入しております。
国内の承認医薬品等の有無
国内において承認されている同効の医薬品はありません。
諸外国における安全性等に係る情報
長期的な安全性は評価されておらず、重大な副作用などが懸念されます。
医薬品副作用被害救済制度について
万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対応外となります。