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【医師監修】AGAとは?男性型脱毛症の原因や薄毛の違い、特徴を分かりやすく解説

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「最近、髪のボリュームが減ってきた気がする」「生え際が後退してきたかも」。そのような不安を感じていませんか?もしかすると、それはAGA(男性型脱毛症)のサインかもしれません。

薄毛は見た目の変化だけでなく、自信や日常生活にも影響を与えるデリケートな悩みです。AGAは進行性の病気ではありますが、AGAのメカニズムを正しく理解し、早めに対処することで進行を遅らせられます。

本記事では、AGAの特徴や他の脱毛症との違い、治療方法までを医師監修のもと、詳しく解説します。


AGAとは?

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日本皮膚科学会が発表した2017年版の診療ガイドラインによると、20代男性の約10%、30代で約20%、40代になると約30%、そして50代以降では40%以上の人がAGAを発症しているとされ、全年齢平均ではおよそ30%に達すると報告されています。

年齢と共にリスクが高まるため、早めの対処が重要です。

以下では、AGAについて分かりやすくご紹介します。

出典:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版

治療しても完治しないから

AGAとは、「Androgenetic Alopecia(男性型脱毛症)」の略称で、思春期以降の成人男性に多く見られる進行性の脱毛症のことです。主に男性ホルモン(アンドロゲン)と遺伝的要因が関与しているとされており、特に20代後半から症状が目立ち始める傾向にあります。

主に額の生え際の後退(M字型)や頭頂部の薄毛(O字型)から始まり、徐々に範囲が広がっていくのが特徴です。初期には髪の毛が細く柔らかくなり、やがて短くなって産毛のように変化し、最終的には毛包が委縮して発毛できなくなってしまいます。

AGAになると薄毛の進行が続き、自然に元に戻ることはほとんどありません。しかし早期に適切なAGA治療を行うことで脱毛の進行を抑え、発毛を促すことも可能です。自身の変化に早く気付き、専門的な対策を取ることが重要です。

出典:日本皮膚科学会「日本皮膚科学会ガイドライン 」男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版(2025-05-27)


AGA以外の脱毛症・薄毛との違い

脱毛症にはAGA以外にもいくつかの種類があり、それぞれ発症のメカニズムや治療方針が大きく異なります。AGAとの違いをご紹介します。AGAかどうかの見極めとして参考にして下さい。

脱毛症の種類主な原因主な症状対策・治療法
AGA
(男性型脱毛症)
男性ホルモン(DHT)と遺伝の影響生え際や頭頂部から徐々に髪が細くなり、薄毛が進行内服薬(フィナステリド、デュタステリド)、外用薬(ミノキシジル)などを継続的に使用
円形脱毛症自己免疫疾患により毛根が攻撃される突然、円形または楕円形の脱毛斑が現れるステロイド治療や免疫抑制薬、自然に治癒する場合もある
脂漏性脱毛症皮脂の過剰分泌やマラセチア菌の増殖に伴う頭皮の炎症頭皮の赤み、かゆみ、フケ、局所的な脱毛抗真菌シャンプーや頭皮の洗浄、炎症の抑制
牽引性脱毛症髪型による日常的な牽引ストレス(ポニーテール、編み込みなど)生え際や分け目の髪が徐々に薄くなる髪型を変える、頭皮への負担を減らすことで進行を抑制
休止期脱毛症ストレス、出産、栄養不足などによるヘアサイクルの乱れ全体的に抜け毛が増加し、髪の密度が低下原因を取り除くことで自然に回復することが多い


AGAの特徴と進行パターン

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AGA(男性型脱毛症)の進行パターンは、主に以下の3つに分類されます。


進行パターン特徴説明
M字型
I型~V型
生え際が後退し、M字のラインになる額の両側から生え際が後退し、頭髪の前部がM字状に薄くなる
O字型
II型vertex~Ⅳ型
頭頂部から薄毛が進行し、O字型に見えるつむじ周辺の髪が抜け始め、上から見るとO字のように地肌が露出する
U字型
Ⅳa型~Ⅶ型
前頭部全体が後退し、頭頂部の薄毛とつながる前頭部から後退が進み、頭頂部のO字型の脱毛と結合してU字の形になる

これらのパターンは、ハミルトン・ノーウッド分類という国際的な評価基準を用いて進行度を7段階で判定するのが一般的です。

一方、日本人では頭頂部から薄くなるO字型のパターンが多く見られるため、日本ではこのO字型の進行パターンを加味した「高島分類」もよく使われています。

ハミルトン・ノーウッド分類や高島分類により、自身のAGAの進行度やタイプを客観的に把握できるため、医師との治療方針の相談や、効果的な治療法を選ぶ際の参考になります。

出典:NLH「Classifications of Patterned Hair Loss: A Review 」(2025-05-27)


初期症状:生え際や頭頂部の髪が薄くなる

AGA治療を受けることで発毛を促進したり、進行を遅らせたりすることが可能ですが、完治には至りません。

そのため、薄毛の症状と長く向き合っていくことが必要です。また、治療時には、費用や時間をかけたり、投薬による体への影響を考慮したりする必要があります。


治療を放置すると悪化するから

AGAの初期段階では、主に額の生え際や頭頂部の髪が気付かないうちに徐々に薄くなり始めます。傾向としては、「何となく髪型が決まらない」「ボリュームが減った気がする」といった感覚から始まります。

初期症状としては、以下のような変化が見られます。

・髪の毛が細くなり、ハリやコシが失われることで、髪全体がぺたんとした印象になる
・シャンプー時や起床時の枕元に、抜け毛が目立つようになる
・額の生え際が少しずつ後退し、M字型のラインが形成され始める

AGAは緩やかに進行するため、気付いた時にはある程度症状が進んでいるケースも少なくありません。初期の段階でAGA対策を始めることで、進行を遅らせたり髪の状態を改善できたりする可能性が高まります。そのため、わずかな変化でも放置せず、早めに専門医に相談することが大切です。


中期症状:髪のボリュームが減少し、地肌が目立つ

AGAが進行すると、髪のボリュームが明らかに減少して中期段階へ移行します。この時期になると、本人だけでなく周囲からも薄毛を指摘されるようになり、見た目の印象に大きな変化が現れます。

中期症状として代表的なのは、以下のような兆候です。

・髪の本数が減り、頭全体が「軽くなった」「スカスカしてきた」と感じる
・頭頂部や前頭部が髪の隙間から地肌が透けて見える状態になる
・健康な毛髪が十分に成長せず、細く柔らかい毛(軟毛)が増加する

この段階では、既にAGAの進行がある程度進んでいるため、見た目の印象や自己評価に影響が及びやすくなる時期でもあります。

しかし、ここであきらめずに適切な治療を開始すれば、症状の進行を抑制し、発毛効果を実感できる可能性があります。そのため、早めの受診と、医師との相談による治療計画が大切です。


進行期の症状:頭頂部や前頭部の広範囲に薄毛が進行

AGAが進行期に入ると薄毛の範囲はさらに広がり、髪の密度や本数が著しく減少します。鏡を見る度に脱毛の進行を感じるようになる段階です。この頃には以下のような具体的な症状が現れます。

・頭頂部と額の生え際の脱毛が進み、それぞれがつながることで、頭の中央部が大きくU字型に脱毛した状態になる
・症状がさらに進行すると、これまで残っていた側頭部や後頭部にまで薄毛が広がる
・毛髪が細く短くなるだけでなく、毛根が完全に機能を失うケースもある
・最終的には頭皮がはっきり露出する

毛根の機能が失われている場合は、医療機関による治療を開始しても発毛が難しくなる可能性があります。そのため進行期になる前に、できるだけ早い段階で治療を始めることが大切です。

薄毛や抜け毛が目立つようになったと感じたら、ためらわずにAGAの専門クリニックを受診しましょう。


AGAの原因とメカニズム

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治療を始める前に、なぜAGAになってしまうのかを知っておくことが大切です。ここではAGAの原因やメカニズムをご紹介します。


ホルモンの影響

AGAの主な原因の一つが、男性ホルモンの影響によるものです。特に重要なのがジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる物質で、体内のテストステロンが5αリダクターゼという還元酵素によって変換されて生成されます。

通常、髪は数年かけて成長し、自然に抜けて新しい毛が生えるヘアサイクルを繰り返しますが、DHTの影響を受けると成長期が極端に短くなり、髪が十分に太く長く育つ前に抜けてしまうのです。

さらにDHTの影響は頭頂部や前頭部の毛包に強く現れることが分かっており、これがM字型やO字型といったAGA特有の進行パターンと関連するようになります。

ホルモンバランスの変化がAGAの根本的な原因であるため、治療においてもDHTの生成を抑えることが重要です。


遺伝的要因

男性型脱毛症(AGA)は、遺伝的な要因が強く関与する脱毛症で、発症リスクの約80%が遺伝によるものと報告されています。

特に、母方の家系にAGAの人がいる場合は高確率で遺伝しやすいとされ、家族歴の有無が重要な判断材料となります。

単に薄毛体質が伝わるという表面的なことではなく、具体的な生理的メカニズムに基づいているのです。

例えばDHT(ジヒドロテストステロン)を生成する5αリダクターゼの活性度や、DHTが毛根に影響を与える際に関わるアンドロゲンレセプターの感受性といった、AGAの進行に関与する因子が遺伝するのです。

このため家族や親族に薄毛の人が多い場合は、若いうちから髪の変化に注意し、必要に応じて専門医に相談することが早期発見・早期治療につながります。

参考:NIH|Male Androgenetic Alopecia


生活習慣と環境要因

AGAの発症や進行には、ホルモンや遺伝だけでなく、日々の生活習慣や環境も関係しているとされています。例えば、慢性的なストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを乱し、ホルモンの分泌にも悪影響を及ぼしてしまいます。

その結果、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成が促進され、AGAの進行を加速させてしまうのです。

また喫煙や飲酒、偏った食生活といった習慣は、血管の収縮や血行不良を引き起こし、髪の成長に不可欠な栄養素が毛根に届きにくくなります。

さらに都市部での生活では、騒音や空気汚染といった環境ストレスにさらされる機会が多くなり、これも頭皮環境の悪化やホルモンバランスの乱れに拍車をかける要因となるでしょう。


ヘアサイクルの乱れ

正常なヘアサイクルは、以下の3つの期間に分けられます。

周期特徴全体に占める割合
成長期(約2~6年)髪の毛が活発に成長する期間約85~90%
退行期(約2~3週間)髪の成長が停止し、毛根が縮小する期間約1%
休止期(約2~3ヶ月)髪の成長が完全に止まり、抜け落ちる準備をする期間約10~15%

上記のように、ヘアサイクルが正常に機能しており、毛乳頭が適切に働いていれば髪の毛は一定の密度とボリュームを保てます。毛乳頭は髪の成長をコントロールする司令塔のような存在で、ヘアサイクルをキープするのに大切な組織です。

またヘアサイクルが乱れる原因は以下のような項目が挙げられます。

・ホルモンバランスの変化
・生活習慣の乱れ
・ストレス
・加齢

このような原因が重なり合うことで、髪の生え変わりのリズムが崩れ、抜け毛や薄毛が進行しやすくなります。

参考:What Are the Four Stages of Hair Growth?
参考:Village|Hair Growth Cycle


あなたは大丈夫?AGAかどうかを見分ける方法

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「最近、髪が薄くなってきたかも…」と感じた時、それがAGAかどうかを見極めることはとても重要です。AGAは進行性の脱毛症で、早く気付いて対策を取ることで進行を抑えられます。

ここでは、自宅でできる簡単なセルフチェックと、クリニックで受けられる専門的な診断方法をご紹介します。


自宅でできる自己診断方法

AGAは進行性で、気付かないうちに進んでしまうことがあります。早期発見と適切な対処が、進行を食い止める可能性があります。以下のチェック項目に複数当てはまる場合は、AGAの可能性があるかもしれません。

・家族に薄毛の人がいる(特に母方の家系に多い場合はリスクが高い)
・抜け毛が増えたと感じる(枕元やシャンプー時の抜け毛に注目)
・生え際が後退している(M字型に額のラインが下がってきている)
・抜けた毛が細くなっている(コシや太さがなくなってきた)
・頭頂部の地肌が目立つようになってきた(つむじ周辺の透け感が増している)

特に頭頂部の確認は合わせ鏡を使うと変化に気付きやすくなります。ただしこれらのセルフチェックはあくまで目安にすぎません。

正確な判断を下すには、皮膚科やAGA専門クリニックでの診察を受けることが大切です。気になる症状がある際は、早めの相談をおすすめします。


クリニックでの診断

AGAかどうかを正確に判断するには、専門クリニックでの診察が必要です。クリニックでは以下のような流れで診断が行われます。

<1.問診>
薄毛の進行状況、家族歴、生活習慣、既往歴の有無などを詳しく聞き取ります。

<2.視診・触診>
頭皮の状態、毛髪の密度や太さ、ボリューム感などを確認します。

<3.マイクロスコープ検査>
毛穴の詰まりや毛髪の細さなどを拡大して観察し、頭皮の状態をより詳細に把握します。

<4.血液検査>
ホルモンバランスや栄養状態を確認し、AGA以外の脱毛症との鑑別を行います。

<5.遺伝子検査>
AGAの発症リスクを評価するために、必要に応じて遺伝子の変異を調べます。

これらの検査結果を総合的に判断し、最適な治療方法が提案されます。なお、オンライン診療に対応したクリニックでは、検査を省略し、問診のみで治療薬の処方が受けられる場合もあります。

忙しい人や初めての治療を検討している人にとっても、オンライン診療では気軽に始められるでしょう。


医療機関におけるAGAの治療方法

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医療機関では、主に投薬中心の治療を実施します。またAGAが進行してしまった人や効果を早く実感したい人のために、投薬以外の治療法を用意しているクリニックもご紹介します。


AGA治療薬の種類|効果と副作用

まずはAGA治療薬の種類と期待できる効果や副作用を見ていきましょう。使用される薬剤は主に以下のタイプが挙げられます。

・プロペシア【有効成分:フィナステリド】
・ザガーロ【有効成分:デュタステリド】
・ミノキシジル(外用薬・内服薬)【有効成分:ミノキシジル】


プロペシア【有効成分:フィナステリド】

プロペシアは、日本で初めてAGA治療薬として厚生労働省に認可された内服薬で、現在もAGA治療における第一選択薬として広く使用されています。

この薬はAGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成に関わる5αリダクターゼ(II型)という酵素を阻害することで、DHTの産生を抑制し、抜け毛の進行を防ぎます。髪の成長サイクルを正常化させる働きがあり、育毛・現状維持に有効です。

副作用もまれに出ると報告されており、主に以下のような症状が挙げられます。

・性欲の減退
・勃起不全(ED)
・精液量の減少
・肝機能障害

これらの副作用は発生頻度が低いものの、気になる症状が出た場合はすぐに医師に相談することが推奨されます。

プロペシアは日本で認められている最も代表的なAGA治療薬で、AGAの進行抑制を目指す人にとって、まずは視野に入れたい内服薬と言えるでしょう。

なおDMMオンラインクリニックでは、フィナステリドとセットになったプランを提供しています。

<症例写真>
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画像引用:DMMオンラインクリニック

プラン名:発毛ベーシックプラン
治療内容:国内製フィナステリド1mg、ミノキシジルタブレット5mg、AGAタブレット L-リジン
費用:7,746〜13,200円(税込)/1ヶ月当たり
副作用:【フィナステリド】食欲不振、抑うつ感、かゆみ、じんましん 、性欲減退、勃起不全、精液減少、精力減退・精子減少
【ミノキシジルタブレット】 むくみ、動悸、血圧低下、息切れ、めまい、頭痛、多毛症

ザガーロ【有効成分:デュタステリド】

ザガーロは、プロペシア【有効成分:フィナステリド】に続いて開発された薄毛治療用の内服薬です。2016年に日本でも承認された比較的新しいAGA治療薬です。

ザガーロはDHT(ジヒドロテストステロン)の生成に関わる5αリダクターゼのI型・II型の両方を阻害することで、フィナステリドより強力にDHTの生成を抑える役割があります。

特に頭頂部と前頭部の進行抑制に高い効果を示すことが多いと報告されている成分です。薄毛の進行を止めたい人にとっては、選択肢の一つとして注目されています。

副作用はフィナステリドと同様に、以下のような症状が挙げられます。

・性欲減退
・勃起不全(ED)
・精液量の減少
・乳房の違和感や痛み
・肝機能障害

頻度は低いですが、服用中に異常を感じた場合はすぐに医師に相談することが大切です。

<症例写真>
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画像引用:DMMオンラインクリニック

プラン名:発毛ストロングプラン
治療内容:国内製デュタステリド0.5mg、ミノキシジルタブレット5mg、ミノキシジルローション15%、AGAタブレット L-リジン
費用:16,179〜26,070円(税込)/1ヶ月当たり
副作用:【デュタステリド】性欲減退・勃起不全、食欲不振、全身倦怠感(肝機能障害)、精力減退・精子減少
【ミノキシジルタブレット】むくみ、動悸、血圧低下、息切れ、めまい、頭痛、多毛症
【ミノキシジルローション】適用部そう痒感や発疹、皮膚炎、紅斑

ミノキシジル(外用薬・内服薬)【有効成分:ミノキシジル】

ミノキシジルは血管を拡張する作用を持つ有効成分で、もともとは高血圧の治療薬として開発されました。しかし毛根への血流を増やす働きがあることから、現在では発毛促進剤として広く用いられるようになりました。

ミノキシジルの主な目的は、毛包の血流改善を通じて髪の成長を促進することです。DHTを抑えるプロペシア【有効成分:フィナステリド】やザガーロ【有効成分:デュタステリド】とは異なるアプローチで発毛を促す役割があり、特に発毛効果を高めたい人や、既に細くなってしまった髪に対して太く成長させたい場合に有効です。

日本国内では厚生労働省に認可されている外用薬(頭皮に塗布するタイプ)と、未承認ですが医師を通じて処方される内服薬があります。

なお使用中に起こり得る副作用も報告されています。外用薬では以下の通りです。

・頭皮のかゆみ
・初期脱毛
・発疹
・フケの増加
・赤みや炎症

内服薬は症状が異なります。

・動悸
・めまい
・手足のむくみ
・多毛症

内服タイプは日本国内で未承認のため、使用を希望する際は医師としっかり相談することが大前提となります。


投薬以外の治療法

AGAの治療には内服薬や外用薬に加え、投薬以外の治療法も存在します。施術は費用がやや高額になる傾向があるため、特にAGAが進行してしまった人や積極的な治療を希望する人におすすめです。

<メソセラピー>
ミノキシジルや成長因子などの有効成分を、頭皮に直接注入する治療法です。内服薬や外用薬との併用により、発毛効果を高められます。

費用は1回当たり20,000〜80,000円程度で、数回の施術が推奨されています。

<HARG療法(毛髪再生療法)>
成長因子や幹細胞由来成分を含むHARGカクテルを頭皮に注入し、毛母細胞の活性化を促す再生医療の一種です。

特に進行したAGAに対して効果が期待されており、クリニックによって価格は異なりますが、1回当たり約10万円と高額です。医師の技術によって効果に差が出るため、実績のある病院を選ぶようにしましょう。

<自毛植毛>
自身の健康な毛髪を後頭部などから採取し、薄毛が気になる部分に移植する外科的治療法です。自然な仕上がりになるのが特徴で、一度定着すれば半永久的に生え続ける点が大きなメリットです。

費用は数十万円から数百万円と高額になりますが、効果の持続性を重視する人にとっては考えても良い選択肢でしょう。


AGA治療を検討する際の医療機関選びのポイント

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AGA治療は数ヶ月から年単位で継続する必要があるため、医療機関の選び方が治療の成果を左右します。「自分に合った治療方針を提案してくれるか」「通いやすいか」など、事前に確認しましょう。


自分に合った医療機関を選ぶポイント

AGA治療を始めたいと思っても、「専門クリニックと一般皮膚科、どちらを選ぶべきか?」と迷う人は多いでしょう。下記ではAGA専門クリニックと一般皮膚科のメリット・デメリットをまとめました。


医療機関メリットデメリット
AGA専門クリニック・AGAに特化した治療が受けられる
・治療法の選択肢が豊富
・オーダーメイドの治療が可能
・オンライン診療にも対応
・自由診療で費用が高額になりやすい
・都市部に集中しており通いづらい場合がある
一般皮膚科・地域に多くあり通院しやすい
・他の皮膚疾患との鑑別が可能
・保険診療が適用されるケースがある
・AGAに関する専門性や治療の選択肢が限られる
・発毛治療までは対応していない場合が多い

AGAが原因であると診断された場合、専門的な治療やサポートが受けられる点では専門クリニックの方が治療の精度や満足度が高くなる傾向にあります。したがって薄毛の進行が気になり始めた方や根本的な改善を目指したい人には、AGA専門クリニックの受診がおすすめです。


クリニック選びで確認すべきポイント

クリニックを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

・実際に治療を受けた患者さまの体験談や口コミ評価を参考にする
・内服薬、外用薬、注入療法など、自分の希望する治療が受けられるか確認する
・診察料や薬代、追加費用など、総合的な費用をチェックする
・AGA治療の経験が豊富な医師が在籍しているか確認する
・立地や診療時間が自分の生活スタイルに合っているか考える
・オンライン診療が可能かを確認する

またオンライン診療のメリット・デメリットもチェックしましょう。


メリットデメリット
自宅で全て完結できる
・プライバシーを確保できる
・診察の待ち時間がない
・診療時間が24時間であることが多い
・WebやLINEで簡単に予約が取れる
・対面診療に比べ、細かい頭皮の状態確認や検査が難しい
・飲み薬や塗り薬などの投薬に限られる

医師に相談すべきタイミング

以下のような症状が見られた場合、早めに医師に相談することをおすすめします。

・急激に抜け毛が増えたと感じた時
・髪のボリュームが減少し、地肌が目立つようになった時
・家族に薄毛の人がいる時(薄毛ではなくとも予防として)

AGAは進行性の脱毛症なので、少しでもおかしいと感じたらすぐに受診しましょう。


AGA治療の効果と期間

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AGA治療はすぐに効果が現れるものではなく、時間をかけて徐々に改善していくのが一般的です。治療薬の種類や体質にもよりますが、効果を実感できるまでには最低でも3~6ヶ月以上の継続が必要です。ここでは効果が出るまでの目安と、思うように改善しない場合の対処法を解説します。


治療効果が実感できるのは3〜6ヶ月

ヘアサイクルと密接に関係しており、AGA治療の効果を実感するまでには、一般的に3〜6ヶ月ほどの期間が必要とされています。治療を始めてもすぐに変化が見えるわけではなく、継続的なケアによって少しずつ効果が現れてくるのが特徴です。

治療開始後の主な経過は下記の通りです。

<1〜2ヶ月目>
治療初期には初期脱毛と呼ばれる現象が起こることがあります。これは古い毛が抜け、新しい毛が成長する準備段階とされており、一時的な抜け毛の増加が見られることがあります。

<3〜6ヶ月目>
初期脱毛が落ち着いて抜け毛が徐々に減少し、髪のハリやコシが戻ってくるのを実感できるようになります。ボリュームが増し、太くしっかりとした毛が生え始める時期です。

<6ヶ月〜1年>
毛が抜ける量が減り、発毛効果が安定して見た目にもはっきりとした改善が現れてきます。周囲から気付かれるような変化が現れる人も少なくありません。

ただし、これらの変化には個人差があり、年齢や脱毛の進行度、体質、生活習慣などが影響します。焦らず医師の指導を受けながら治療を続けることが大切です。


効果が出ない場合の対処法

治療を開始しても期待した効果が得られない場合は、以下の対処法が推奨されます。

<薬の使用方法を見直す>
治療薬の効果が現れない場合は、薬の使用方法や用量が適切でない可能性があります。医師に相談し、正しい使用方法を確認しましょう。

<治療薬の追加や変更を検討する>
現在使用している治療薬が効果を発揮していない場合、治療薬の追加や変更を検討することも一つの方法です。

<生活習慣の改善>
睡眠不足やストレス、偏った食生活などは、AGAの進行を促進する要因となります。規則正しい生活を心がけ、バランスの取れた食事や適度な運動を取り入れるようにしましょう。

<セカンドオピニオンを求める>
現在の治療に満足できない場合、他の専門医の意見を聞くこともおすすめです。異なる視点からのアドバイスや新たな治療法の提案が得られる可能性があります。


AGA治療の費用相場を紹介

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AGA治療が続かなくなる理由として最も多く挙げられるのが、経済的な負担です。AGA治療は自由診療に分類されるため健康保険が適用されず、治療費は全て自己負担となります。

月々の薬代や診察費が数千〜1万円以上かかることも珍しくなく、長期間にわたって継続する必要があります。そのため費用面でのハードルを感じる人は少なくありません。

クリニックの料金設定は異なるので、料金相場を知り慎重に検討することが大切です。


クリニック治療の費用相場

クリニックでのAGA治療における費用相場の一覧表です。

項目費用目安
診察料無料~5,000円
検査料無料~5,000円
プロペシア約4,000~8,000円
ザガーロ約7,000~10,000円
フィナステリド錠(ジェネリック医薬品)約2,000〜5,000円
デュタステリド錠(ジェネリック医薬品)約4,000〜7,000円
ミノキシジル(内服薬)8,000円前後
ミノキシジル(外用薬)5,000円前後

AGA治療は、診察料・検査料・薬代・施術料などを合計すると、月額15,000〜30,000円程度が一般的です。

費用は治療の進行度や選択する治療法、処方される薬の種類によっても変動します。またクリニックによってはキャンペーンやモニター価格を提供している場合もあるため、事前に料金体系を確認することをおすすめします。


オンライン診療の料金一覧表

ここではオンライン診療によるAGA治療が総合1位のDMMオンラインクリニックをはじめ、その他の4選をご紹介します。


クリニック名プラン料金(月額)配送料特徴キャンペーン
DMMオンラインクリニック1,000円※1550円・24時間オンライン診療対応
・診察料無料
予防・発毛プランが条件付きで割引になる
クリニックフォア1,760円※2
2ヶ月目以降3,412円
550円・オンライン・対面どちらも対応
・治療実績が豊富
定期便で割安になる
Oops(ウープス)2,090円※3550円LINE診療が可能初診料無料
Dr.AGAクリニック初月980円※4
2ヶ月目以降3,190円
別途あり(問い合わせ)・全国に展開するAGA専門クリニック
・対面診療中心
治療費初月980円+20%OFF(LINE登録が必須)
湘南美容クリニック1,800円※51,000円(1万円以上で送料無料)・大手美容クリニックによる安心感
・全国展開している
オンライン診療は特になし
※2025年5月時点での公式サイト情報
※1 フィナステリド1mg/30錠「らくらく定期便12ヶ月ごと」を選択した場合に適用
※2 予防プラン定期配送(フィナステリド 海外製)
※3 12ヶ月ごとの予防プラン(フィナステリド 海外製)
※4 1ヶ月ごとの予防プラン
※5 フィナステリド3ヶ月コースの場合

オンライン診療であれば無料カウンセリングを受けられるため、わざわざクリニックに足を運ぶ必要はありません。自分の都合に合わせて診察を受けられ、忙しい人にもおすすめです。

また1社だけですぐに決めてしまうのではなく、複数のクリニックでカウンセリングを受けることで自分に合った治療法を見つけやすくなります。納得して治療を始めるためにも、慎重に選びましょう。


AGAに関するよくある質問(FAQ)

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AGAに悩んでいる人の多くが疑問に思っている項目を、よくある質問にまとめました。ぜひご覧下さい。


AGA治療は保険適用される?

一般的にAGA治療は、健康保険の適用外とされています。これはAGAが生命に関わる疾患ではなく、日常生活に大きな支障をきたす病気ともみなされず、美容目的の自由診療に分類されるためです。

そのため診察料や薬代、施術費用など、全ての治療費が自己負担となります。経済的な負担を抑えるためにも事前に料金体系をしっかり確認し、自分に合った治療プランを選ぶことが大切です。

出典:国税庁「医療費控除を受けられる方へ 」(2025-05-27)


AGAは完全に治るのか?

現時点の医療では、AGAを完全に治すことはできません。治療を続けることで進行を抑えることは可能ですが、治療をやめると再び脱毛が進行するリスクがあります。

そのため減薬して毛量をキープしたり、定年退職や生活の変化に合わせて治療を終了したりするケースもあります。治療を続けるかは、個人の状況に応じた判断が必要です。


AGAは女性にも起こる?

AGAは男性特有の脱毛症と思われがちですが、女性にも似た症状が現れることがあり、「FAGA(女性男性型脱毛症)」と呼ばれます。

30代以降から徐々に発症することが多く、頭頂部を中心に全体的な髪のボリュームが減少し、分け目が目立ちやすくなるのが特徴です。

FAGAは「びまん性脱毛」とも呼ばれ、ホルモンバランスの乱れや更年期のエストロゲン低下、遺伝、ストレス、生活習慣などの影響が原因とされています。


AGAの基礎知識まとめ

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AGA(男性型脱毛症)は、進行性の薄毛で、そのまま放置すると症状が悪化する可能性があります。原因はホルモンや遺伝、生活習慣など多岐にわたり、正しい知識と早期の対処が重要です。

現在はさまざまな治療法が存在し、自分に合ったクリニックを選ぶことで症状の進行を抑え改善を目指すことが可能です。まずは無料カウンセリングを受け、信頼できる医師と治療方針を話し合うことから始めてみましょう。